世界で一番嬉しくてやるせないカット
ヘア&アイラッシュサロンfinoの代表、手原です
今日は自分にとって忘れられないカットをしました
世界で一番嬉しくてやるせないカット
ヘアドネーション
この事をご存知の方も多いと思いますが、今日、というかついさっき、初めてやりました36BE5A61-71EF-4C82-A308-3D754F3D5842
お客様ではなく、僕の大切な大切な友人です
実は、彼女は抗がん剤治療中で、この後、100%毛が抜けてしまうそうです
100%ですよ?
ロングヘアが大好きで、ずっと伸ばしているのに…
『どうせ抜けてしまうなら、その前に人の役に立ちたい』
そう言って、僕にヘアドネーションを依頼してくれました
そして、「可愛くしてほしい」と
こんな美容師冥利につきることはありません
また、同時にこんなにやるせないカットは初めてです
そもそも、ヘアスタイルというのは、切り終わった直後から少しづつ変化していき、色々なコンディションでや環境でその都度スタイルが変わり、似たスタイルは作れても、2度と完全に同じスタイルにはなりません
とても刹那的です
彼女の場合は、通常のそれよりももっと刹那的で、それでもその瞬間のために可愛くなりたくて、それを僕に依頼してくれる
意気に感じないわけがありません
自分の事より相手の事
彼女は、思いやりを具現化させたような人です
恥ずかしくて、とても面と向かっては言えませんが、こんなに思いやりと愛情に溢れている人を見たことがありません(これを彼女が読んだら「オエっ」てなるだろうなぁ。大丈夫、俺もなってるからwww)
闘病生活を送るようになった時も、いつも『旦那さんと娘に申し訳ない』って言ってました
僕だったら、きっと自分の事しか考えられず自暴自棄になって、とても周りに思いやりなんてかけられません
今回も、もし、抗がん剤を使うようになったらヘアドネーションをしようという考えのもと髪を伸ばし続けていたようです
しかも、『これがキッカケで、ヘアドネーションがもっと認知され、さらにfinoで切ることで、finoの宣伝にもなれば』と言ってくれました
『こんなことでも、少しでも、誰かの役に立てたら』って
自分が一番シンドくて大変なはずなのに、彼女の口をついて出てくる言葉は、いつも周りのこと
心の底から尊敬します
そして切り上がり
『軽くなった!ありがとう!』
やはり最初は感謝の言葉です
こちらこそ、「選んでくれてありがとう」です
僕は医者でもないし、頭も良くないので、どういう事をしてあげたら彼女の助けになるのか分かりません
自分のできる事を精一杯やることしかできないけど、それで彼女の気持ちがほんの少しでも軽くなれたならこの上ない喜びです
またカットさせてね
もっともっと勉強して、もっともっと可愛くなるようにするから